文系新入社員のための「ものづくり基礎講座」

1 目的

大手ものづくり企業の新人社員向け研修として企画し、採択されました。

その企業は毎年数十名の新入社員を採用し、4月に集中して研修をおこなっています。
ビジネスマナーなどは理系文系は関係しません。

ただ、生産管理の基本的な研修に関しては、理系と文系での基礎知識の隔たりが大きく、とくに「高校を卒業したばかりの文系男子が研修についていけない」というのが研修担当者の問題意識としてありました。

そこで、新人研修カリキュラムのうち「ものづくり基礎研修」に関しては、理系と文系にわけることとし、とくに文系の基礎研修に関しては「時間管理が品質に与える影響を理解させる」ことを目的にカリキュラムを組むことになりました。

2 カリキュラム

1 企業理念・会社方針について考える

今回の研修を実施した会社には「企業スローガン」が制定されており、担当者からも、新人にはこの考え方をキチンと理解してほしいという強い想いがありました。

そこで、この単元に置いては
1 会社のスローガンの正しい認識を持ってもらう。
2 会社の理念・方針とはどういうものかを理解してもらう。

とう内容で構成いたしました。

まずは受講生に会社のスローガンをどう認識しているかについてのグループディスカッションしてもらいます。
学校時代の問題とちがい、正解が1つというわけではありません。それでも、みなさん、一生懸命自分たちの言葉に変換しようとしています。ここが大事なところだと思います。教科書に書いてある言葉から自分たちの言葉に変えていく中で意味の理解が深まると思います。

自社の会社スローガンの解釈のあとは、会社の理念や方針のもつ意味について解説していきます。

2 仕事の質と時間の関係を考える

ここでは

  1. 計画段階での段取りを考える必要性
  2. 業務の洗い出し
  3. スケジュールの考え

について講義をすすめていきます。

まず最初はレゴブロックを活用した研修ゲームからスタートします。

あらかじめ用意していたモデルブロックと同じ形のものを作ってもらいます。撮影はダメ。模写はOK 。
一度、取り組みはじめると、モデルブロックを見に行くことはできません。
制限時間30分で取り組んでいもらいます。やり方は自由なのですが、大体のグループはいきあたりばったりで進行していくのが常です。今回で言えば9チーム中8チームが完成させることができませんでした。

ただ、完成できないほうがいいのです。なぜ、うまくできなかったのかをチームで考えてもらいます。
「分担していなかった」「時間を計算していなかった」など、仕事の段取りが不十分だと、結果が不十分になりやすいことを体感してもらいます。
一回目のの反省を踏まえて、2回めにチャレンジ。2回目は少しやり方を変えますが、どのグループも分担や時間配分をキチンと行い、めでたく完成させることができました。

そのあとは、弊社オリジナル教材である「新人中村くんの1日」というケーススタディを行ないます。
これはある製造業に入社した中村くんの1日から、「手戻り」「待ち時間」「モノを探す時間」といったムダな時間がなぜ発生するのか、仕事に対しての取り組む姿勢について考えていきます。

その他スケジュールの作り方・考え方をグループワークを通じて体感していただきます。

3 問題をつかんで解決する視点

ここでは、

  1. 数字から考えるということ。
  2. 論拠だてて結論を導く練習。
  3. 情報をグルーピング・細分化して考える練習
  4. チームワークについて

をおこなっていきます。

まずは、数字から考えるということからスタートです。

1つの統計数字を示し、そこからどのように結論をだしていくかといった帰納法的な思考(こんな言葉は使いませんが)についての練習を行ないます。そこから論理の構築の方法や主張の構成について学んでいただきます。

ついで情報を整理する際に欠かせないMECEという考え方の説明。
1つのアンケート結果を事例として、回答をどのように分類できるのか、そこから、なにが見えてくるのかなどをグループディスカッションを行ないます。

最後は、仕事を行ううえでなぜ、ちーむワークが必要なのかを「NASAゲーム」という模擬ゲームを使った感g萎えていきます。

 

3 まとめ

 

研修を実施して思ったことですが、問題を考える力というのは、最近の新入社員は高いものがあります。ただ、自分の意見を表明したり、あるいは、グループとしてまとめたりという点が少し弱い気がします。

今回はグループワークを多く取り入れ、またゲーム的な要素を盛り込んだせいか、最初は声が小さかった受講生も、段々と声が大きくなり、自分の意見の表明も行えるようになりました。

今回は製造業が対象でしたが、製造業に限らず、「新入社員のしごとの段取り術」として、または入社から半年程度たったあとのフォローアップと次のステップアップ研修として活用できると思います。

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