目次
1 展示会を成功に導くために
秋になると展示会の季節です。
展示会を有意義なものとするために、展示会での説明プレゼンテーションについて90分のセミナーを行ってきました。
対象となった展示会は「中小企業テクノフェアin九州2018」です。
1 展示会ブースの演出
行政のアドバイザーとして展示会に参加することは多いのですが、ブースの演出や接遇などをみていると企業の「やる気」の差を感じます。いつ行っても誰もいないブースや、単に部品が陳列されているだけで説明が乏しいものなど。結構な費用をだして出展していてもったいなぁと思うこともあるのです。
ブースの演出に関して言えば、店舗と同じように「AIDMA」の法則に則って、必要備品や演出を考えてみましょう。
「AIDMA]とは以下のことをさします。
- A Attention→注目。遠くからでも見える視認性が必要です。
- I Interest →興味。近づいてきた人がキョイを持つような演出。
- D Desire →欲求。近づいてきた人に利用場面がメリットがわかるような演出。
- M Memory→記憶。帰社後も記憶に残るような資料、ノベリティ、名刺など。
- A Action →行動。購買行動ですが展示会でここまでは無理。展示会終了後が勝負になります。
それぞれステップでのブースの役割や必要備品は以下のようになります。
とくにデモや展示では動画や五感に訴える演出が効果的です。
ある会社ではセラミックの刃物をつくっていました。「小さなものもきれいに切ります」というのが訴求ポイントでした。同社では「炊いた米粒を同社の刃物が切っている動画」を流すことで、顧客から興味を持ってもらい、多数の引き合いをえることができました。
言葉の説明だけでは十分に機能を訴求できないことがあります。動画や実演といった演出をぜひ取り入れて見てください。
2 展示会以降の行動
展示会の終了後がいよいよ営業の本番です。
展示会終了後の営業をスムーズにするためにも、ブースでの応対時にヒアリング内容を統一しておき、見込み顧客を振り分けたり、かんたんなアンケートの聞き取りを行って顧客の優先順位をつけておくと、その後の営業活動がスムーズになります。
展示会で集めた名刺に対しては礼状を送るとともに、3日以内には電話しアポイントを取るようにしておきましょう。
こう言うと多くの方が「そんなことはわかっている」と多くの方がおっしゃいます。
しかし、下のグラフを見てください。これはある市が商談会を行ったあと、半年後に参加企業に行ったアンケート結果です。
商談会(展示会でありません)ですよ。1対1で話をしたあとにフォローを全くしていない企業があることも事実です。やはりこれは大きな機会損失になるのではないでしょうか。
2 プレゼンテーション・説明の仕方
1 プレゼンテーション
1 対企業相手のプレゼンテーションの特徴
取り扱う商品によって訴求する要素が変わってきます。展示会に出展する企業の大部分が対企業向け商材だと思います。
当然の話しですが、企業において「衝動買い」はありえません。機能の説明とともに、購入時のメリットが論理的に説明できることが必要となってきます。
2 プレゼンテーションの目的
プレゼンテーションの目的は説明することではありません。
「理解」「納得」「共感して」相手に動いてもらうことが目的です。
一般的には
- 知らない言葉は理解できない。専門用語に要注意。
- 根拠が曖昧な説明は納得できない。とくに対企業相手のプレゼンはバックデータが求められます。
- どの会社でもいえる説明では共感できない。自社商品の特徴を絞り込む事が必要です。
ところが、聞き手置いてけぼりのプレゼンテーションもかなり多くあることも事実です。
たとえば、
- いきなり機能から説明→そもそもこの機械は何をしてくれるのか?
- 機能説明で終了→で、うちに関係あるのか?
- 曖昧な特徴説明→そんな、感覚的な話をされても・・・。
そうならないためにも、プレゼンテーションのシナリオを構成する際に以下の点をまずは確認することをおすすめします。
- その商品は何ができるのか(何が提案できるのか)
- なぜできるのか(提案の根拠は?)
- 誰が買うのか(ターゲットは?)
- なぜ買うのか(購買理由、ニーズ)
- 他と何が違うのか
3 その他説明時の留意点
プレゼンテーションや説明の際に以下の点ができているかをチェックして見ましょう。
一般論から具体論へ |
POSシステムで商品管理が容易になります。 |
感覚的データから数値データへ |
つねに快適な装着性を実現します。 |
機能からシーンへ |
リアルタイムでデータをバックアップできます→リアルタイムでのデータバックアップで、保存ミスを防ぎ、つねに最新データを表示します。 |
対比・競合比較 |
従来まで100菌までしか対応できなかったものが、弊社では150菌に対応。現在地球上で確認されているすべての菌に対応します。 |
根拠 |
農林水産省「全国直売所実態調査」によれば、全国の直売所のうち60%が生産者100名未満の小規模事業所であり共通課題を抱えている。 |
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